ロリータ芸術の最高傑作
少女アリス
実は、ルイス・キャロル自身が晩年に処分した為、現存こそしていないが、キャロルもアリス・リデルを始め、多くの少女のヌードを、当時、製品化されたばかりのカメラで熱心に撮り続けていた。その事実が、本書の少女のヌードという発想に繋がったのかも知れない。もちろん、そこには小指の先程もエロ本的な裸の表現といった発想はなかったと思われる。
これは、制作サイドだけの問題ではなく、読者サイドでも同じ事であり、本書を評価し、コレクションに加えた読者の大半はヌードカットが目的で手を伸ばしたわけではなかったはずだ。
しかし、その一方で、まだ大学生だった筆者を含め、少女アリスの裸像を目的に手に入れたマニアも確実にいた。本文の見出しでも述べた通り、まだ、ロリコンなんて言葉さえ生まれていなかった当時、マニア同士の横のつながり等は当然なく、『こんな子供の裸を見て興奮しているヤツなんて、地球上でオレ一人なんだろうなァ』と思い悩み、崇高な芸術写真で興奮する後ろめたさを意識しながら性欲を発散させる毎日だった。
しかし、スタッフもそうした「変態」のニーズを見込んでいたフシもないでもない。'73年当時のコミック誌などには必ずあったポスターの通信販売の広告ページに、ハリウッドスターや人気スポーツ選手、SLスーパーカーなどに混じって、本書の中のワレメ丸見えのカットが「アリス縦」「アリス横」として紹介されていた。この写真集の存在を知る前の筆者は、せいぜい1センチ×2センチぐらいのポスターの写真をルーペで拡大して見ながら興奮していたという甘酸っぱい思い出がある。未発表を含めると何百カットもあるであろう素材の中から、あえてヌードカットのみがポスター会社に提供されていた事実は、そうとしか考えられない。
次回
は本書の中身について、もう少し記述させて頂くので乞うご期待だ。
写真家・沢渡朔の出世作。'73年の刊行以来、今日まで根強い支持を得ている作品。児童ポルノ禁止法以降も芸術写真という解釈が有効で、現在も入手可能。
第一回少女アリス
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