▲どことなく漂う暗い雰囲気は、親か兄弟による近親相姦の経験があり、成長する前から酷使された結果の小陰唇肥大なのではないかといった、妄想を抱くマニアも少なくなかった。(本文より)
'79年ごろから、今にして思えば異様としかいえない盛り上がりを見せたロリータブームだったが、この当時、人気だった少女ヌードモデルを、現代のグラドルやヌードルなどに置き換えて考える事は出来ない。というのは、多くの少女たちは、ヌード写真集や、後半のビデオに出演して爆発的ヒットを記録しても、あくまでもその場限りの存在だった。分かりやすくいうと、一冊の写真集、一本のビデオに登場しただけで活動を休止してしまうケースが多かった。たしかに、過去、このコーナーで紹介した中にも、倉橋のぞみやさとみに代表される複数の足跡を残した少女もいる。しかし、こうした少女たちも大半は同じカメラマンが撮り続ける、いわゆるカメラマンのお抱えモデルであった。
そうした事実を前提で少女Mの活躍を辿ってみると、彼女がブームの新たな一面を開拓したという事が判って来る。というのは、モデルとして一人立ちして、複数のカメラマンの被写体になった最初の存在が彼女だったからだ。しかも、特筆すべきはその活動の場が、狭い意味でのロリータ市場だけでなく、週刊プレイボーイや週刊平凡パンチといったメジャー雑誌だったという事だ。残念ながら、手元に当時の掲載誌がないので断言は出来ないが、こうしたメジャー誌の撮り下ろしグラビアにたて続けに登場していた時点でも、彼女は15歳前後だったと記憶する。18歳未満の少女が、堂々とメジャー出版物のヌードグラビアに登場する事自体、今となっては信じられない事ではあるが、前回も軽く触れたとおり、この時代は未成年であっても、親権者の承諾と、親権者、もしくはその委任を受けた後見人(モデル事務所のマネージャーなど)の撮影立ち会いがあれば未成年者でもヌードモデルとして仕事は出来た。こうした背景があったとはいえ、少女Mのメジャー誌進出は、当時のロリータブームがいかに公然性を持っていたかを証明する歴史的事実といえる。
いいかえれば、ロリータの歴史上初のプロの少女ヌード・モデルともいえる、こうした彼女の活躍は、ロリータブームなど、全く関心を持っていなかった一般の読者にロリータヌードの存在を知らしめる事となった。これらのファン達が、その後、写真集でビューした花咲まゆ、前回登場した五月なみ、なみの先輩格の星むつきなどに手を伸ばした可能性は大いにある。
一方で、彼女がもっとも輝いていた時期は、豪華本写真集という過渡期を過ぎて、エロ系ビジュアル市場が印刷物からビデオへと主力が移行した時期でもあった。一気に市場が拡大して、鼻息の荒かったビデオ業界も、当然、ブーム全盛期だったロリータに目を向けた。その結果、一ヶ月で50本以上のロリータビデオが発売されるという、もはや怪奇現象といっても過言ではない騒ぎまで起きた。
そんなロリータ・メディアで、この時期、最も注目を浴びていたのが少女Mであり、当然の様に、彼女の出演作品も発売されている。特筆すべきは、彼女のビデオ第一弾の『少女M』の監督を勤めたのはピンク映画の巨匠、代々木忠監督であった。

▲『少女M』発売元/みみずくパック。上のパッケージは平成になってから発売された再発作品。オリジナルのモザイクが消えていた。
いま、改めて見ると、この時代のロリータ・ビデオの大半にいえる事だが、全体に幻想的な、かなりアート路線を狙った内容になっている。
それというのも、この当時、少女のヌードはあくまでも『美』が先行であり、天使の様な汚れのない心と身体を愛でるという不文律があった。
写真集の世界では、すでに、Mの先輩格の中野姉妹の『ロマンス』などで、いかに自然にワレメを強調するかという時代に突入していたが、ビデオは業界そのものが新しかった事もあり、おとなしめなイメージ作品ばかりであった。
しかし、そんな中でも、ビデオ『少女M』は、ノーパンでカメラをまたいだり、床に横たわってフェラを連想させる様なポーズでぶどうの房を口に含んだりするシーンなど、随所にピンク映画の巨匠のこだわりが見え隠れした作品であった。
更に前述したメジャー誌での活躍の追い風を背に、コンスタントに主演ビデオを発表し続け、そのたびにマニア雑誌にパブグラビアが掲載された。
しかし、この頃になると、コアなロリータ・マニアは、業界風にいうと出倒し状態の彼女に食傷ぎみになりはじめる。こうなると、一般週刊誌での活躍さえ、もう、自分達の手を離れた存在という印象を与えはじめる。
この当時の専門誌の新作コラムで、『またしても少女Mである。そう、あの、ビロビロワレメのMなのだ』と、親しみを込めながらも揶揄する様な表記をして、メーカーと事務所の逆鱗に触れたロリコンライター氏もいた。
ちなみに、Mの活躍した当時は、私、斉田石也は、まだ、普通のロリコンサラリーマンで、ライターデビューはしていなかったのであしからず。と、話題が逸れたところで、この先のさらに大きな展開については、次回で詳しく述べる事としたい。
第六回少女M
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